姿勢もケアしてるのに改善しない首肩の痛み。“隠れT4症候群”の可能性
「ストレッチもやってるし、姿勢も気をつけてるのに、なんでまだ痛いんだろう…?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
首や肩の痛みに悩んでいる方の中には、「姿勢」や「筋肉の硬さ」だけに注目してケアをしている人が多くいます。もちろん、それも大切なこと。でも、もしそれで改善しないなら、他の“見えにくい原因”が隠れているのかもしれません。
今回は、あまり知られていない「隠れT4症候群」についてご紹介します。
■ T4症候群とは?
T4症候群とは、背中の真ん中あたりにある「胸椎4番(T4)」に関連した不調のこと。
特に、手や腕のしびれ・痛み、肩や首の違和感、頭痛、顔のしびれなどが現れるケースが多いとされています。
原因の1つとされているのが、T4付近の“関節の硬さ”や“神経の圧迫”。
このエリアは、自律神経とも密接に関わっており、機能が落ちると広範囲にわたる不調が現れやすくなるのです。
■ 姿勢を正しても良くならない理由
「正しい姿勢を意識しているのに、なぜ?」
その答えの1つが、“動き”です。
T4症候群では、関節が硬くなっていて可動性が落ちていることが多く、見た目の姿勢が良くても、関節が本来の動きをしていないと痛みが取れません。
例えば、座った姿勢で背中が伸びて見えていても、T4がしっかり動いていなければ、神経や血流に影響が出て、しびれや重だるさが出ることがあります。
■ こんな症状、当てはまりませんか?
- 朝、手のひらや指がピリピリする
- 長時間座っていると肩がズーンと重くなる
- 頭痛と肩こりがセットで出てくる
- 病院では「異常なし」と言われた
- ストレッチをしてもすぐに戻る
もし複数当てはまるなら、“隠れT4症候群”の可能性を考えてみてもいいかもしれません。
■ 原因は“神経の通り道”のトラブルかも
T4周辺には、交感神経(自律神経の一部)の幹が走っています。
この神経は首・腕・手、そして顔にまでつながっているため、1ヶ所の不調がさまざまな場所に波及することがあります。
つまり、痛みやしびれが「首や腕にある=首が悪い」とは限らないということ。
本当の原因は“もっと下”、胸椎の動きや“自律神経の圧迫”にあるかもしれません。
■ T4症候群に気づかないままだと…
放っておくと、肩こりや首痛が慢性化するだけでなく、睡眠の質が下がったり、集中力が落ちたりと、生活の質そのものに影響する可能性もあります。
また、「原因不明の不調」として精神的にもモヤモヤしてしまう人も少なくありません。
■ まとめ:姿勢だけじゃ足りないときのヒントに
「姿勢を正してるのに変わらない」
「マッサージしてもすぐに戻る」
そんなときは、一度“背骨の動き”や“自律神経の通り道”に目を向けてみてください。
“隠れT4症候群”という言葉はまだ一般的ではありませんが、あなたのその不調、思いがけない場所に原因があるかもしれません。
自分の体と丁寧に向き合うことが、改善の第一歩になるかもしれません。