寝違えの原因と対策:徒手療法の視点からのアプローチ
2025年2月17日
こんにちは、フィジオサロンキムラの木村晋一朗です。
朝起きたときに首が痛くて動かせない「寝違え」。 多くの場合、一時的な筋肉の炎症が原因ですが、適切な対処をしないと痛みが長引くこともあります。
今回は、寝違えの原因や予防法に加え、徒手療法(マニュアルセラピー)の視点からアプローチ方法を紹介します。
目次
寝違えの原因:徒手療法的視点
頸部・肩甲帯の関節機能異常
寝違えは、単なる筋肉の炎症ではなく、関節(頸椎や胸椎)の機能異常が関与していることがあります。
特に、以下のような可動域制限が影響します。
- 頸椎の可動域制限(C2-C3、C5-C6の椎間関節)
- 胸椎の可動性低下(T2-T4付近)
- 肩甲骨の可動域減少(肩甲胸郭関節の機能低下)
これらの異常があると、睡眠中に関節包や靭帯にストレスがかかり、炎症が起こりやすくなります。
筋膜の滑走異常
筋膜の癒着や滑走不全によって、血流低下や動きの制限が生じ、寝違えを引き起こすことがあります。
特に影響を受けるのは以下の筋膜です。
- 胸鎖乳突筋・斜角筋の筋膜(側屈・回旋の制限)
- 僧帽筋・肩甲挙筋の筋膜(肩甲骨の可動制限)
神経の絞扼(軽度の神経根症状)
寝違えの痛みが鋭く、放散痛やしびれを伴う場合、軽度の神経根症状が関係している可能性があります。
- 頸椎のアライメント不良(椎間関節の圧迫)
- 胸郭出口症候群(斜角筋や小胸筋の緊張による神経の圧迫)
寝違えの予防策:徒手療法を活用したアプローチ
頸椎と胸椎の可動性を確保する
セルフケアエクササイズ
- 胸椎モビライゼーション(バスタオルを背中に敷き、ゆっくり伸展)
- 頸椎の軽度モビライゼーション(小さく前後に動かす)
- 肩甲骨のモビリティエクササイズ(壁に手をついて肩甲骨を動かす)
筋膜リリースで首・肩の緊張を解く
セルフ筋膜リリース
- 肩甲挙筋・僧帽筋のリリース(テニスボールを肩に当ててゆっくり圧迫)
- 胸鎖乳突筋のリリース(耳の下から鎖骨の間を軽くつまみ、ゆっくりほぐす)
- 後頭下筋群のリリース(仰向けでテニスボールを後頭部の下に当てる)
神経の滑走を改善するエクササイズ
神経モビライゼーション(スライダー)
- 尺骨神経スライダー(腕を伸ばしながら手のひらを顔に向ける)
- 頸部神経スライダー(首を軽く横に倒しながら、腕をゆっくり上げ下げする)
寝違えてしまったときの徒手療法的アプローチ
炎症期(発症直後~24時間)
- 無理に動かさない(ストレッチや過度なマッサージは逆効果)
- アイシング(冷却)(15~20分冷やし、炎症を抑える)
- 軽度の関節モビライゼーション(小さな動きで関節の緊張をほぐす)
亜急性期(24時間以降~3日目)
- 温熱療法(ホットパックや蒸しタオル)(血流を促進し、回復を早める)
- 軽いストレッチ(痛みのない範囲で、首をゆっくり動かす)
- 筋膜リリース(僧帽筋・肩甲挙筋・後頭下筋のリリースを実施)
回復期(3日目以降)
- 頸椎・胸椎の可動域回復エクササイズ
- 肩甲骨のモビライゼーション(壁押しや肩甲骨回し)
- 日常生活の姿勢改善(スマホ・PCの姿勢に注意)
まとめ
寝違えは、関節の可動性低下・筋膜の滑走異常・神経の過敏性が関与していることが多く、徒手療法の視点からは、以下のポイントが重要です。
✅ 頸椎・胸椎の可動性を確保する
✅ 筋膜の柔軟性を維持する
✅ 神経の滑走をスムーズにする
日頃から適切なセルフケアを行い、寝違えを予防しましょう!